虚構の人生 前書き3

 アメリカ映画で、シュワルツネッガー主演の「トータル・リコール」は、しがない安月給の男が夢を買いに行って、実は自分がもと、別人だと知り、火星に行って大活躍する映画だが、その中で印象に残るシーンがある。
 主人公クウェードを元に戻すため、夢を売った会社の医師が来て、「今のあなたは夢を見ているのだ」と説得する。そして、「夢から覚めるにはこの薬を飲まなければならない」というのだ。だが、クウェードは、医者の顔から汗が流れるのを見て、元の自分こそ夢を見ていたのであり、今の自分が現実だと悟る。彼に薬を飲ませようとする。だが、彼は、これは夢ではないと自覚する。
 最後まで飽きさせない映画で面白いのだが、見終わった後、ふと考えさせられる。どっちが夢だったんだろうと。
 現実と夢とどっちがどっちかについては、みんな言うだろう。これが現実で、あれは夢だと。だが、絶対にそうかとたずねれば、はっきりといえないはずだ。証拠はないのだ。
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