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開かないドア

夕方6時前、仕事を終えて、帰ろうと、東京メトロ護国寺駅へ行った。

ホームで電車をまっていたが、なぜか電車が来ない。

ずいぶん遅れてきた。

乗ろうと思ったが、電車のドアが開かない。いちばん後ろの車両の前にいたので、車掌のうろたえる姿が見えた。同時にイライラとして、車掌に文句を言う乗客の姿も見える。

数分後、ドアが開いた。しかし、ホームドアが開かない。しばらく待ったが開かない。イライラした乗客のおじさんが、電車とホームドアの間に出てきて歩き出した。車掌が「危ないですから、やめてください」と止めるのも無視して、いちばん端にある手動のホームドアからホームに出た。

それからまた、数分が経過して、ようやくホームドアも開いて、中の乗客が降りて、ホームにたまっていた乗客がいっせいに乗った。いつもは空いている有楽町線がかなりの混雑ぶりだ。

ところが、ようやく電車に乗れたと思ったら、車内アナウンスで「この電車は回送電車にとなります。」という。

みな文句も言わず、車両を出る。乗りたかった電車は行ってしまった。

それからまた数分、ホームにはどんどん人がたまっていった。

ようやく次の電車が来て、再び、みな乗り込んだ。それから出発した電車は次々と停車する駅ごとに混雑がひどくなる。両手両足が変な形のまま固定されて動かせない。動かせば、痴漢に間違えられそうで恐い。

永田町に到着して、急いで、エスカレーターを上り、また下って神奈川県へ向かう東急線のホームへ行ったら、ここでも電車が遅れているという。大勢の人がホームで待っている。

やっと乗った東急電車も超満員!身動きできぬまま神奈川県に入り、自宅最寄り駅に着いたときはもうくたくただった。

職場を出てから1時間半が、この間、歩いたり、立ったまま待ったり、さらに、電車に乗ったり、降りたりし、また立ちっぱなしで手足が動かせず、倒れないように、バランスを何とか取って、押されたり、押し返したりした。

そして、さきほど7時15分過ぎ、バスに乗って、座ると、急に眠気に襲われた。職場から家に帰るまでおよそ2時間足らず、本当に疲れた。

サクラチル

今桜はどんどん散っている。「桜散る」といえば、思い出すことがある。

数十年前のことになるが、高校三年の2月、国立大学を二つ、公立大学を一つ受験した。当時は、合否を通知する電報を送ってくれるというシステムがあった。大学の門を入った所に受付があり、住所を登録するのだ。

公立は国語と英語と社会の3科目、国立はそれに数学、理科も含めた5科目を受けた。とにかく理系がだめで、特に数学はまったくひどいものだった。だから、結果は最初からわかっていた。ただ、親の命令でどうしても国立を受ける必要があったのだ。

公立は何とか合格の自信はあった。だが、国立の数学の試験はひどい結果だった。一つ目の大学では一問しか解けなかった。二つ目の大学では白紙だった。

そして3月に入って、結果通知が来た。公立は郵便で合格の通知が来た。そして国立からは、「サクラチル」という5文字の電報。桜がさくことはなかった。いや、「サクラチル」ということは、一度は咲いたから散るのだと妙に解釈して納得した。

県知事がこどもをしつける

 昔、李という人に進宝という一人息子がいた。李さんは、進宝が七歳のとき、家庭教師をつけて、勉強させた。息子はとても聡明だったが、まじめに勉強しなかった。彼は先生を嫌っていて、いつも先生を怒らせていた。

 ある日、授業のとき、進宝は「井」という字を書き、その字の真ん中に点を打って、先生に聞いた。「先生、この字はどう読みますか。」

 先生はちょっと見たが、知っている漢字ではなかったので、答えられなかった。進宝は笑いながら言った。

 「先生、井戸の中に石ころ一つ投げ入れたら、どんな音がしますか?『ドンとかポン』じゃありませんか?あなたは六十数年生きてきて、こんな簡単な字も読めないんですか。それで、どうして僕に教えられるんですか?」

 こう言われた老先生はひどく気分を害した。それで、荷物をまとめて家へ帰ることにした。

 帰途、老先生は悩んだ。ずいぶん多くの本を読んできたのに、今日は子供に聞かれて字が読めなかったことで、腹が立つと同時に情けなく思えた。それで、道端に座り込んで泣き出してしまった。

 ちょうどそこへ、県知事が通りかかり、老先生にどうしたのかと尋ねた。老先生は事情を一通り説明した。県知事は聞いてからしばらく考えて言った。

 「すぐに進宝という子供を連れてきなさい。わたしが彼に漢字一字の読み方を聞いてみましょう。」

 しばらくして、進宝が県知事のもとにやってきた。県知事は彼に言った。

 「おまえはずいぶん賢くて、知っている漢字がたくさんあるそうだね。今から私が漢字の読み方を聞いてみるが、もし読めなかったら、おまえを竹の板で打つぞ。」 

 言い終わると、人に竹の板を準備させた。それから県知事は「肉」という漢字一字を書いて、その上に「竹」という字を書き加え、進宝に読むように言った。進宝はちょっと見たが、知っている漢字ではなかったので、やはり答えられなかった。県知事は怒っていった。

 「引き連れて竹の板で打て!」

 進宝は一度打たれてから、県知事の前に連れ戻された。県知事は笑いながら言った。

 「まだわからないのか?この字は上に『竹』があり、下に『肉』がある。さっき、竹の棒でおまえの肉を打ったが、どんな音がしたか言ってみろ!『パン!』ではなかったか?」

 進宝はここで、ようやく自分の過ちに気がついたということだった。

                                               『中国笑話・謎語50選』

中国笑話「泥棒、家の主を批判する!」

 夜中に、一人の泥棒がある家に入って、盗もうとした。だが、何と、この家はとても貧しくて、しばらく探したが、盗むに値するものは一つも見つけられなかった。怒って出て行こうとした時、この家の主人がベッドに寝たまま言った。
 「おい、ちゃんとドアを閉めていけよ!」
 泥棒はそれを聞いて叫んだ。
 「お前、お前、この怠け者め!ドアも自分で閉めようとしないのか?なるほどな、そんな怠け者だから、この家には何もないのだ。ちゃんと働けよ!」
 主人が言った。
 「あんた、わしに怠けるなと言いたいのか。少しでも稼いでいたら、あんたは盗みができた。そう言いたいんだろう!」

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肉団子

 元旦の朝、許さんは早々と起きて、家政婦に挽き肉を買いに行かせた。同時に、餅米を水につけてふやかし、ネギと生姜を準備し、台所で一働きする。

 家政婦が挽き肉を買ってきたら、許さんはテレビで見たとおり、料理を始めた。挽き肉とネギ、生姜を細かく切って、少しの醤油と水を加え、もち米と混ぜて小さい団子を作る。その団子を盆に並べて、蒸し器で蒸す。人生で初めて厨房に入った人なら、厨房の仕事は疲れるのが自然なのだが、許さんにとっては精神的に愉快なものだった。そればかりか、この台所仕事は離職して以来2か月余りの気抜けしたような孤独感と欠乏感を薄めてくれるのだ。

 許さんは白い煙が上る蒸し器を見つめながら、タバコに火をつけ、若い時、好きだった「三八式銃を担いで、弾を込める」という唄を口ずさむ。

 昼になって、長女が孫息子を、次女が孫娘を、さらに長男が結婚したばかりの嫁を連れてやって来た。彼らはみな許さんに新年のプレゼントを持って来た。長女は多機能杖、次女は薬用酒を二本、長男は麻雀セットを持って来た。それから、孫息子と孫娘までもが年賀状と布きれで作ったウサギの人形をプレゼントした。(この年はうさぎ年だったため)

 食事の前に、みんな、家政婦から聞いて、今日は許さんが料理の腕前を披露することを知っていた。家政婦が熱々の真珠のような肉団子を捧げ持ってきて、テーブルの中央に置いた時、拍手が起こった。みんなの目がテーブルの上の真珠のようにぴかぴか光る肉団子に注がれた。みんな、信じられないような気持ちで、首を振り、笑ったが、箸を取ろうとしなかった。

 「さあ、食べて!」

 許さんが自慢げに言って、みんなのお椀に箸で取り分けた。それから、まるで小学生が試験の答案を先生に出して先生の批評を待つように、みんなのことばを待った。

 長女と次女、それに長男が一口食べ、続けざまに頷いて、「おいしい!本当においしい!」と言った。

 長男の嫁も一口食べると、眉間にしわを寄せたが、すぐに慌てて、「すごくおいしいわ」と言った。

 孫息子は一口食べると、口をゆがめて、何か言おうとしたが、母親の「お礼を言わないの?」という一言によって遮られた。

 孫娘は一口食べると、思い切り首を振った。母はすぐにその肉団子を挟んで、自分のお椀に入れて、「この子ったら食わず嫌いで、肉も食べなくなったのよ」と言った。

 それから、みんなで許さんの幸福、長寿、健康、安寧を祝って乾杯した。許さんは名酒の西風酒をうれしそうに一口で飲みほした。

 許さんが、「わたしも食べてみよう」と箸を持って、肉団子を取ろうとした時、

 長女は、「お父さんが私たちのために作ったものを自分も食べるの?」

 次女は、「私たちが二つずつ食べたらちょうどいいわ。お父さんに食べられたら足りなくなるわ。」

 長男は、「お父さんは食べなくてもいいよ。他の料理を食べたらどう?」

 許さんは、「一つだけだ。一つだけ食べるんだ」と頑固に言い、箸でつまんで一口食べた。そして、愕然とした。

 その肉団子の味も素っ気もないことで、塩を入れ忘れたことを思い出した。彼は周囲の無理に作った笑顔を見た。そして、何故か、鼻の辺りがつんとしてきて、涙ぐみ、目の端から涙が二粒零れ落ちた。

                           原作:梁秉坤「珍珠丸子」(一分間小説選)
                    北京語言学院 楊殿武 張恵先 編著 中華書店1992年

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